介護職を辞めたいときの確認事項。退職前に見直す6つのこと
介護職を辞めたいとき、退職前に確かめること
介護の仕事を辞めたいと思ったら、辞めると伝える前に、次の6つを順番に確かめてみてください。
- 体と心の調子
- 腰などの体の痛み
- 資格の学費など、契約の約束
- 給料の中身
- 職場に相談できること
- 職場を変えるときの条件
どれも、確かめるだけで辞めることにはなりません。確かめた結果、今の職場で続けられる人もいれば、職場を変えたほうがよい人もいます。
1. 介護職がつらくて眠れないときは、先に休む相談を
眠れない・食べられない日が続く、出勤前に動悸や涙が出る。そんなときは、辞めるかどうかを決めるより先に、休むことを考えてください。
- 眠れない状態が2週間以上続くときは、早めに病院(心療内科・精神科など)で相談する
- 厚生労働省の「こころの耳」は、働く人のための、メール・電話・SNSの無料の相談窓口
- 消えてしまいたいほどつらいときは、24時間・無料の電話相談「よりそいホットライン」へ
- 病気やけがで休み、給料が出ないときは、条件を満たすと健康保険の傷病手当金が出ることがある。勤め先の健康保険の窓口で聞ける
この記事は、病気かどうかを判断するものではありません。つらい日が続くなら、診断の結果を待たずに、窓口に相談してください。
2. 介護で腰痛が続くときは、先に受診を
腰・ひざ・肩の痛みが続いて仕事に支障が出ているなら、先に整形外科で診てもらってください。国の指針は、全介助が必要な人の移乗や入浴の介助で、リフトなどを積極的に使うことを求めています。管理者に、道具の使い方を聞いてみてください。
くわしくは、次の記事を見てください。
介護職を腰痛で辞めるか迷ったら。受診・職場への相談・働き方 ›読みもの3. 介護職を辞めるとき、資格の学費は返還が必要か
資格の学費や研修費を借りている、または職場が出してくれた人は、辞める前に契約書を読み返します。決められた期間、介護の仕事を続けると返還が免除される仕組みが多く、期間は制度や都道府県で違います(2年や5年の例があります)。期間の途中で辞めると、返すお金が出ることがあります。貸付元(福祉人材センター・社会福祉協議会)に、辞めた場合と転職した場合の扱いを聞けます。
4. 介護職の給料が上がらないときは、処遇改善手当を確認
「給料が上がらない」と思ったときは、給与明細で、基本給・各種手当・処遇改善の手当・夜勤手当を分けて見ます。令和8年度の処遇改善では、国は介護従事者に月1.0万円(3.3%)の賃上げを見込んでいます。生産性向上や協働化に取り組む事業者の介護職員には、月0.7万円(2.4%)の上乗せがあります。介護職員の最大は、定期昇給の0.2万円をふくめて月1.9万円(6.3%)です。
これは平均の見込みで、一人ひとりに同じ額が入るという意味ではありません。
給与明細と契約書を見ながら確かめるチェックリストが、次のツールです。
給与明細と労働条件を確かめるチェックリスト(処遇改善の手当・夜勤・休憩) ›計算・データのツール令和8年5月分と今月分の「基本給 + 毎月決まって出る手当」を入れると、国の見込みと比べられるツールもあります。入れた金額は送信されません。
処遇改善の分は、給料に届いている?(令和8年6月の前と後を比べる) ›計算・データのツール使い方の計算の例をひとつ置きます。この金額は説明のために私たちが置いた架空の入力で、平均の給料ではありません。
- 計算の例: 令和8年5月分が 230,000円、今月分が 242,000円(昇格や働く日数の変更はない)
- 差: 242,000円 − 230,000円 = 12,000円
- 増えた割合: 12,000円 ÷ 230,000円 × 100 = 5.2%
- 読み上げ: 「国が見込む月1.0万円以上、増えています」の帯に入る
増え方が小さい、または増えていないときも、事業所が悪いと決めることはできません。事業所への加算の支払いはサービスを提供した月の2か月後ごろで、賃金への反映の時期は事業所ごとに違います。賞与や年度末にまとめて配る事業所も、基本給に組み込む事業所もあります。まず事業所の事務担当に聞いてください。
5. 職場で相談できることを、先に試す
夜勤の回数、日勤だけの時間帯、担当するユニットや利用者、福祉用具の使い方は、管理者に相談すると変わることがあります。相談したかどうかで、次の選び方が変わります。
| 相談したいこと | 伝え方の例 |
|---|---|
| 夜勤の回数 | 「夜勤は1か月に何回が基本ですか。回数が増えるのはどんなときですか」 |
| 担当 | 「いまの担当で体の負担が大きいので、変えられるか相談したいです」 |
| 勤務の形 | 「同じ法人で、夜勤のない事業所に移れるか教えてください」 |
相談しないまま辞めると、相談すれば変えられたことが、そのまま失われることがあります。
6. 介護職の転職先を探す前に、希望の条件を決める
相談しても変わらなかったときは、職場を変えることも考えてよい時期です。介護の仕事のまま、施設の種類を変える道もあります。
- 施設の種類で、給料と夜勤の有無が変わる(特養・デイサービス・訪問・グループホーム)
- 事業所の離職率は、自分で計算できる
- 資格や役割に合う求人の条件を、先に確かめる
次の記事で、それぞれくわしく書いています。
介護職を辞める理由は人間関係?離職率と退職前にできること ›読みもの診断で見える、結果の型ごとの進み方
このサイトの「介護の仕事、辞める?続ける?」診断(約2分・個人情報の入力なし)では、答えに合わせて結果が分かれます。主なものを表にしました。
| 結果の型 | 当てはまる人 | 進み方の例 |
|---|---|---|
| 先に体と心を休める | 眠れない・食べられない日が続く、または出勤前に動悸や涙が出る人 | 病院と公的な窓口に相談する。仕事を探すサービスは紹介しない |
| 先に体を守る | 腰などの痛みが続き、仕事に支障が出ている人 | 整形外科で診てもらい、介助の方法や担当を相談する |
| 契約を確かめてから考える | 学費などを借りていて、返す約束の途中か、はっきりしない人 | 契約書で免除の条件を確かめ、貸付元に聞く |
| 給料の中身を確かめる | 給料への不満があり、明細に手当の欄がない人 | 明細と労働条件を見て、事業所に聞く |
| 先に職場で相談する | 施設長や管理者にまだ相談していない人 | 夜勤の回数、担当、勤務の形を具体的に相談する |
| 職場を変えることを考えてよい | 相談もしたが変わらない人 | 譲れない条件を決めて、介護の仕事のまま職場を探す |
「今は辞めなくてよい」という結果も出ます。
自分はどれに当たるか、質問に答えて整理できます。
「介護の仕事、辞める?続ける?」診断をはじめる無料・登録なし・名前やメールアドレスは聞きません条件を伝えて、介護職向けのサービスに相談する
職場を変えることにした人に向けて、サービスの種類を説明します。
「条件を伝えて相談できる介護職向けのサービス」は、夜勤の回数・給料・通勤・施設の種類など、譲れない条件を伝えたうえで、合う求人があるかを見てくれます。申し込むと、職歴と持っている資格、希望の条件を入力します(約5分)。そのあと、担当者から電話・メール・LINEなどで連絡が来ます。面談で、希望の条件(夜勤、給料、勤務地)を伝えます。お金は無料です。転職は、しなくてかまいません。
まだ申し込まなくても大丈夫です
確かめる項目のうち、ひとつでも試せたら、前に進んでいます。申し込みは、迷いが晴れてからで間に合います。
決めきれないときは、家族や信頼できる人に話してみるのもひとつです。占い師に話を聞いてもらい、背中を押してもらう人もいます。占いで正しい答えが出るわけではありませんが、このサイトの占いの診断は無料で試せます。ただし、眠れない・食べられない日が続くときは、先に病院や公的な窓口に相談してください。
自分はどれに当たるか、質問に答えて整理できます。
占いの使い方チェックをはじめる無料・登録なし・名前やメールアドレスは聞きません資格と給料の関係は、次の記事にまとめています。
介護職は資格で給料が変わる?無資格・初任者研修・介護福祉士を比較 ›読みものよくある質問
介護職の退職は、いつまでに職場へ伝えればいいですか?
介護職を辞めたいほどつらく、眠れないときはどうすればいいですか?
介護の処遇改善手当は、給与明細のどこで確認できますか?
介護職を辞めると、資格取得のために借りた学費は返還が必要ですか?
- 民法第627条(2026年10月確認)
- 厚生労働省「令和8年度介護報酬改定 介護職員等処遇改善加算の拡充」(令和8年度(2026年度))
- 東京都社会福祉協議会「実務者研修施設在学者向け修学資金貸付事業」(2026年10月確認)